鹿児島オフィスづくりブログ
オフィスの配線整理を後回しにしていませんか?放置するリスクと実際に配線整理を行った事例をご紹介
近年の急速なデジタル化やセキュリティ対策の強化に伴い、オフィスの共有スペースには新しい機器が次々と追加されてきました。複合機をはじめ、ネットワークセキュリティを担うUTM、さらには増設を繰り返したスイッチングハブやサーバー類がその代表です。
これらの機器が導入されるたびに、空いているポートやコンセントへ場当たり的に接続を繰り返してきた結果、現在ではどのケーブルがどこに繋がっているのか判別できない状態に陥ってる企業は多いです。
本記事では、そのように複雑化してしまった配線環境を根本から見直し、一本ずつの系統を確認しながら安全で管理のしやすいインフラへと再構築の重要性、そして実際に鹿児島オフィスづくり.comで配線整理した事例をご紹介します。
配線整理が進まない理由
配線整理の必要性を感じている企業は非常に多く、オフィスの特定の場所に対して「ここを整理できればいいのに」と課題を抱えている担当者の方も少なくありません。しかし、実際に作業へ着手するまでには高いハードルがあるのが実情です。
具体的に配線整理がなかなか進まない背景には、以下のような理由が挙げられます。
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見栄えの悪さは感じているものの、現状は業務に支障なく稼働しているため、優先順位が下がっている
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どのケーブルがルーターなどの機器に繋がっているかが不明確で、不用意に触れて業務を停止させてしまうリスクが怖い
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新旧の配線が混在しており、すでに使われていない不要なケーブルを判別することが困難
配線整理を放置することによるリスク
火災リスク
複雑に絡まった配線の隙間にホコリが溜まり、湿気を帯びることで電源プラグから発火するトラッキング現象の危険性が高まります。特に、目につきにくい什器の裏側や電源タップ周りは注意が必要です。
安全リスク
重なり合った配線の重みや経年劣化でケーブルの被覆が損傷し、感電事故を招く恐れがあります。また、露出した配線への引っ掛かりは、本人の怪我だけでなく機器の落下やデータ破損といった重大な事故にも直結します。
機器故障リスク
配線の塊が空気の流れを遮り、サーバーなどの機器に熱がこもることで、動作不良や寿命の短縮を招きます。原因不明の通信瞬断や再起動は、この排熱不足が引き金となっているケースも少なくありません。
トラブル発生時のリスク
ネットワークトラブルの際、原因となるケーブルの特定に時間がかかり、業務停止による損失が拡大してしまいます。「どこがどこに繋がっているか分からない」状態は、復旧作業を大幅に遅らせる原因となります。
信頼性の低下
来客や取引先の目に触れる場所が乱雑な状態では、情報管理や安全対策への意識が低いという印象を与えかねません。整理されたインフラ環境を保つことは、企業としての信頼性を守ることにも繋がります。
配線整理を検討すべきタイミング
配線整理は単独で行おうとすると腰が重くなりがちですが、以下のタイミングは、安全性と効率性の観点から見直しが強く推奨される「絶好のチャンス」と言えます。
IT機器の導入やリプレイス時
複合機の入れ替えやUTMの更新などは、既存の配線を一度リセットする最大の機会です。新しい機器を繋ぐ前に古い不要なケーブルを全て撤去することで、無理のない配線ルートを再構築できます。
通信の瞬断や機器の不具合が増えた時
「時々ネットが切れる」「機器が熱を持っている」といった症状は、配線の塊による排熱不足や、接触不良が限界にきているサインです。深刻な故障が発生する前に、環境を整理する必要があります。
レイアウト変更や模様替えの時
什器を動かすタイミングは、普段隠れている配線を整理できる唯一のタイミングです。この機会を逃すと、再び重い家具や機器の下に配線が埋もれ、数年間手出しができなくなってしまいます。
用途不明なケーブルが混在している時
「これ、何の線だろう?」と思うケーブルが一本でもあるなら、それは管理が限界を超えている証拠です。感電や漏電のリスクを避けるためにも、プロの目による全数点検と整理が求められるタイミングと言えます。
配線周りの清掃が困難になった時
ホコリが溜まり続けている状態は、火災リスクが日々高まっていることを意味します。衛生環境の悪化が現場のストレスになっている場合は、安全管理の一環として早急な対応が必要です。
実際にあったお客様のトラブルと解決事例
配線整理は単にきれいにするだけではなく、オフィスの安全性や業務効率を劇的に改善する効果があります。ここでは、私たちが実際に直面したトラブルと、それを解決した具体的な事例をご紹介します。
ケース1:配線がスペースを圧迫していた食肉加工業者様の事例
事務所が手狭で「足元の配線が邪魔になり、必要な備品や機器を置くスペースがない」というご相談でした。
解決策: 現地調査の結果、床の上で複雑に絡まり合っていた配線を、配線ボックスなどを活用して壁面やデスクの裏側へ逃がすことで、足元のスペースを確保しました。この際、業務に不可欠な「計量システム」の電源を誤って落とさないよう、配線一本一本の接続先を慎重に確認しながら作業を行い、業務を止めることなく環境改善を実現しました。
ケース2:セキュリティ対策と同時に整理を行った病院様の事例
昨今の医療機関における情報漏洩ニュースを受け、セキュリティ強化(UTM導入)と無線LAN環境の構築をご依頼いただきました。
解決策: これに合わせて、既存の複雑化した配線も一新することをご提案いたしました。病院という性質上、平日の業務を止めることはできないため、休診日を利用して工事を実施しました。結果として、セキュリティレベルの向上と物理的な配線の整理を同時に達成し、安全で清潔な院内環境を整えることができました。
ケース3:老朽化した設備で感電の危険があった福祉施設様の事例
「古いOAフロアの配線取り出し口からケーブルが溢れている」という現場の事例です。
解決策: 調査の際、実際に触れただけで感電するような危険な状態でした。長年の使用で配線周りにホコリが蓄積し、被覆も劣化していたためです。速やかに危険な配線を撤去・交換し、無線化も組み合わせることで、スタッフの皆様が安心して働ける安全な環境へと改善しました
配線整理を行うタイミングで行うといいこと
配線整理は単に見た目を整えるだけでなく、その後の運用管理や安全性を高めるための絶好の機会です。鹿児島オフィスづくり.comで実際にあった事例では、整理と同時に以下の2つの観点から環境のアップデートを行いました。
1. 運用の透明性を高める識別と整理の工夫
将来的に、誰がどう見ても何がどこに繋がっているか分かる状態を作るため、物理的な識別の仕組みを導入します。
・ラベルライターによるタグ付けと色分けの徹底
すべてのケーブルに対して、接続先の機器名やポート番号を記載したラベルを貼り付けます。さらに、基幹ネットワーク用、一般PC用、複合機用など、用途ごとにLANケーブルの色を変えることで、視覚的に接続系統を判別できるようにします。
・結束と配置の最適化によるスペースの確保
乱雑に広がった配線を結束バンドなどで適切にまとめ、動線を確保します。例えば、足元が狭く配線が業務の邪魔になる現場では、配線ボックスを活用してケーブルを床から浮かせることで、作業スペースの確保と清掃性の向上を同時に実現します。
2. リスクを根絶する不要・危険な配線の排除
今は使われていないが残っているものを徹底的に排除し、物理的なリスクを最小限に抑えます。
・使われていない配線の撤去とケーブル長の最適化
既に撤去された旧型機械や、使われていない電話機に繋がったままの「死に回線」を一本ずつ特定して抜き取ります。あわせて、無駄に長く巻いているようなケーブルは適切な長さのものへ交換し、物理的なボリュームを削減します。
・劣化した電話タップの更新による安全確保
長年の使用で基盤が露出していたり、湿気や水分を含んでしまったりしている電源タップは、漏電や感電の直接的な原因となります。これら経年劣化したパーツを新しいものへ交換することで、火災リスクを未然に防ぎ、インフラとしての信頼性を高めます。
まとめ|いつかではなく、今すぐの配線整理が重要です
配線整理は、一見すると業務の生産性に直接関わらない「後回しにしても良い作業」だと思われがちです。しかし、今回の内容からも分かる通り、乱雑な配線を放置し続けることは、単に見た目が悪いという問題以上に、突発的な通信障害のリスクや感電・火災といった重大な事故の火種を抱え続けることを意味します。
デジタル化が加速し、オフィスに多様な機器が増え続ける今、配線は企業の活動を支える重要なインフラそのものです。このインフラを清潔かつ機能的に保つことは、無駄なトラブルを未然に防ぎ、スタッフが安心して本来の業務に集中できる環境を築くことに他なりません。「とりあえず動いているから」という現状で妥協せず、適切なタイミングで配線環境を見直すことは、結果として企業の信頼性を高め、長期的なコスト削減と効率的なワークスペースの実現へと繋がります。より良い環境で働くための第一歩として、まずは足元のリスクを取り除き、管理の行き届いた健全なオフィス環境を目指してみてはいかがでしょうか。
しんぷくでは、配線整理に関するご相談を承っております。「IT機器を買い替えるついでに配線を整理したい」「配線によるオフィスの見栄えの悪さを解消したい」とお考えの方はお気軽にご相談ください。






